第18回 薬局の課題に関する調査②

2018/10/31

 
皆様、【Oncology MR Training Project】主宰の高橋洋明です。
今回も本コラムをご覧くださり、ありがとうございます。

 
今回も、現在の薬局の課題に関する話題を皆様と一緒に見てまいります。
今回ご紹介するデータも、ネグジット総研様の調査結果です。貴重な薬局の生の声を調査されましたので、前回に引き続きそのデータをご紹介いたします。

 

確認として、今回ご紹介する調査の概要をお知らせいたします。

 
  
 

では、アンケートの質問2を見ていきましょう。質問2は「過去1カ月ほどの期間に、貴施設で『患者さん等から相談や購入の問い合わせがあった製品群』を教えてください。」でした。ここでの相談の種類は問わず、実際に購入されたものも含め、薬局側が把握している範囲で回答を得ました。



この質問に対する回答は、下記の通りでした。

 
 

前回お伝えしましたが、薬局の中で健康サポート薬局を標榜できるように取り組んでいる薬局が出始めています。
健康サポート薬局の要件の中に「・要指導医薬品等や衛生材料、介護用品等の取扱い」という項目がありますから、上記の表の中で介護時に用いられる様々な製品が見受けられるのは、その薬局で介護にも力を入れ始めているということが考えられるでしょう。

実際に、私の知り合いの薬局でもすでに訪問調剤の際、介護の相談などを受けることが増えており、忙しくなっている薬剤師も徐々に増えてきているようです。



次に、アンケート3を見ていきましょう。ここでは、「貴施設において、「OTC・健康食品等、処方せん以外の売上金額(おおよその月平均)」を教えてください。」と質問しています。この回答は、下記の通りでした。


このアンケートから、現在薬局ではOTC・健康食品等、処方せん以外の売上を月平均約5万円計上していることがわかりました。
仮に月25日薬局を開局していたとすると、処方せん以外の売上が1日当たり約2,000円あるということです。
これが多いのか少ないのかは、今後同様のアンケートを毎年実施してその変化を見極める必要がありますが、薬局が健康サポート薬局の取得を目指すならば、このOTCや健康食品、介護用品の売上も伸びていくことが予想されます。
一方、大手ドラッグチェーン店ではこれらのOTCや健康食品、介護用品はバイイングパワーを使って安価に仕入れ、販売することが可能です。従って、薬局はドラッグチェーン店を相手にどのような薬局経営の戦略を立て実行していくのかを検討しなければなりません。
私が所属している日本医業経営コンサルタント協会の調剤薬局研究会では、これらの対応を薬局に聞き取りしました(結果は非公開)が、まずは当面獲得する処方箋枚数を増やすことを目指している薬局が現状では多かったです。
薬局としては少しでもリピーターの患者さんを増やし、収益を確保した上でセルフメディケーションや介護などにも少しづつ活躍の場を広げていくという考えのようです。
セルフメディケーションの機運の高まりは、今後医療用医薬品の売上にも影響を与える可能性も考えられます。「風邪をひいた」とか、「足腰が痛い」などなら、薬局の薬剤師に相談してOTCを服用することで治ってしまうこともありますから、抗生剤や鎮痛薬の処方箋薬の処方量が減るかもしれません。
国も現在は医療費削減のために様々な手を打っていますから、そこから今後どのような影響が出てくるかを予想してみたり、薬局に患者さんの受療行動等の変化を尋ねてみるなども必要になるかもしれませんね。
次回以降は、このネグジット総研様のアンケート調査から、製薬企業様に直接関わりがある医薬品についてより深くみてまいります。



 
 

【連載コラム】「薬局のホントのところ」バックナンバー